2023.10.31

身体は疲れていた、よく眠れないまま朝8時のオンライン授業のために目を覚ました。そのあと、横になり再び眠ろうとするが、浅い睡眠になる。起きて文章を書こうとするけど、あまり書けない身体になっている。とりあえず最低限のやらなければいけないことをやり終える。また横になる。ここ最近買った本が棚のうえに積み重なっているので、一冊取り出して読んでみる。中井久夫の『徴候・記憶・外傷』はスッと頭のなかに入ってくる。中井久夫の文章が私は好きだ。『樹を見つめて』と同じように、アカシアの木の話から始まる最初の論考も中井の頭の中で起きる対話になる。なんと面白いことか。難しいけどおもしろいという、私が難しい文章にはじめて出会った原体験を思い出す。あれは帰りの新幹線で磯崎新を読んだときのことか。読むことの快楽、それは久々に疲れた身体のなかに染み込んできた。私はもっと本を読まなければならない。もっと本を読みたい。本をずっと読んでいられる環境をいまも探し求めている。